角板が出来るまで
擂り潰す(すりつぶす)

魚肉を石臼ですり潰します。まずは魚肉に塩を加えて「塩擂り」を行います。魚肉に塩を加える事により魚肉に粘りが出て、のりの様な状態になっていきます。そして十分に粘りが出た所で砂糖やみりん、卵白や調味料を加え、味を整えていきます。
この「擂り」の工程は、最も経験の深い職人が受け持つところで、擂る時間や塩などを加えるタイミングが非常に難しく、それが蒲鉾の味を左右しています。
種物(たねもの)

くちがわり角板は、種物を混ぜ込んだ蒲鉾の層と、色付けした蒲鉾の層の二層を重ねた状態で製造しています。
「漁火」には蟹の正肉、「磯乙女」には海老の身を使用しています。
「焼角板」は種物の入っていない魚肉を使用しています。
擂潰(らいかい)

擂り潰した魚肉を裏漉しし、その後、種物を混ぜ込みます。
「裏漉し」は、擂り上がった魚肉をから魚のウロコや皮、小骨などを取り除くとともに、すり身をより滑らかなものにする工程で、以前は、大きな篩(ふるい)やさらし木綿を使って行っていましたが、現在では細かなメッシュを通過させるストレイナーという機械で行っています。
くちがわり角板の上層部用に、色付けした魚肉を作ります。
緑色には「抹茶」、赤色には「コチニール」という天然の着色料を使用しています。
成型(せいけい)

まずは、土台となる種物入りの層を作るために、層の高さと同じ高さの木枠をのし板の上にのせます。
この木枠は、色々な高さのものがあり、それを重ねていくことで何層もの角板を作ることが出来るようになっています。
土台となる木枠の中に、種物入りの魚肉を詰めていきます。
付け包丁一本で魚肉を詰めるのですが、魚肉がしっかりしているため、中に気泡が出来ないように注意しながら詰めていきます。柔らかい魚肉を使えば、気泡は出来にくくなるのですが、木枠を外した時に形が崩れてしまうので、魚の濃いしっかりとした魚肉を使います。
土台の木枠に魚肉を詰め終わったら、上の層になる色づけされた魚肉を詰めるための木枠を重ねます。
重ねた木枠の中に、色付けした魚肉を詰めていきます。
土台の時と同様、気泡が入らないよう注意しながら魚肉を詰めていきます。また、表面がきれいに仕上がるよう丁寧に作業します。
どちらの作業も、手早く丁寧に行わなければならないので、相当な熟練が必要とされます。
4代勇輔は小田原でも名人と呼ばれ、手作業が国家試験になった際の最初の資格者でもあり、現在は技術の継承に力を入れています。
魚肉を詰め終わったら、両方の木枠を外します。
しっかりとした魚肉を使用しているので、木枠を外しても形が崩れることはありません。
蒸す(むす)

「蒸し」の工程は蒲鉾作り同様、重要な工程で、これによって製品の出来が大きく左右されます。
角板も2段階の蒸し工程を取り入れ、1次蒸し(坐りとも言う)と2次蒸しでは、温度も時間も違います。
それにより、しなやかな弾力のある角板に仕上がります。
切る(きる)

蒸し上がった角板は、十分に冷却された後、製品サイズの150gにカットします。
カットした角板は、ウエイトチェックを経て製品になっていきます。
包む(つつむ)

カットされた角板は、その後真空包装されます。
真空包装された角板は、滅菌工程を経て、再度十分に冷却されてから包装紙で包装されます。
これで、角板の完成となります。

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