かまぼこが出来るまで
魚洗い ( さかなあらい)

蒲鉾の原料魚は、昔は小田原近海で豊富に捕れたカマスやムツ、イサキ、オキギスなどを使っていましたが、現在は東シナ海で捕れるシログチという魚を使っています。
シログチの身は弾力性に富み、蒲鉾造りに最適で、明治から大正にかけて小田原蒲鉾に使用され始め、それ以来小田原蒲鉾には欠かせない原料魚となりました。
蒲鉾を1本造るのに、30cm程度の魚なら4~5匹分の身が必要です。
捌く(さばく)

魚を十分に洗った後は、身を2枚におろします。
しかし、料理の時の「2枚におろす」のとは違い、開きの状態にします。まず頭を落し、内臓を取り除きますが、魚種により微妙に包丁の入れ方が違い、魚肉を無駄にせず、効率の良い捌きが出来るよう工夫がされています。
身落とし(みおとし)

2枚におろした魚から、魚肉をこそぎ落とします。
身落とし包丁と呼ばれる、刃のついていないヘラのような形の専用の包丁を使い、無駄のないように身を落していきます。
この作業がかまぼこの生産量を大きく左右させるので、無駄なく、慎重に、かつ手早く作業を進めます。
晒す(さらす)

身落としされた魚肉の、血あいや脂肪を取り除くため「水晒し」という工程を行います。この工程で生臭さも取り除かれます。
魚肉は、富士、箱根などを源とする小田原の冷たい地下水でさらされることにより白くなり、蒲鉾の原料らしい色になって来ます。
この水はミネラルを多く含んだ天然水が良いとされており、現在では良い水を求め、静岡県大井川町で蒲鉾の製造を行っております。
搾る(しぼる)

水晒しを3~5回繰り返した魚肉から水分を搾り取ります。
晒した魚肉をさらし木綿の布で包み、固く搾りますが、手作業だけでは搾りきれないので、木の板で挟み、その上に重石を乗せて水分を取り除きます。
魚肉が、手で触ってボロボロという感触になるまで搾ります。
擂り潰す(すりつぶす)

魚肉を石臼ですり潰します。まずは魚肉に塩を加えて「塩擂り」を行います。魚肉に塩を加える事により魚肉に粘りが出て、のりの様な状態になっていきます。そして十分に粘りが出た所で砂糖やみりん、卵白や調味料を加え、味を整えていきます。
この「擂り」の工程は、最も経験の深い職人が受け持つところで、擂る時間や塩などを加えるタイミングが非常に難しく、それが蒲鉾の味を左右しています。
裏漉す(うらごす)

「裏漉し」は、擂り上がった魚肉をから魚のウロコや皮、小骨などを取り除くとともに、すり身をより滑らかなものにする工程です。
以前は、大きな篩(ふるい)やさらし木綿を使って行っていましたが、現在では細かなメッシュを通過させるストレイナーという機械で行っています。
板付ける(いたつける)

のり状になった魚肉を板に盛り付け形を整えます。
昔はこの作業をひとつひとつ手作業で行っていましたが、現在はオートメーション化された機械で形を整えています。
手作業での板付けは、おこし→はながけ→中ぬり→うわがけ→小口切りという順序で作業が行われ、経験を重ねればある程度形を整える事は出来ますが、いつも同じ形、同じ大きさで作れるようになるには相当な熟練が必要とされます。
4代勇輔は小田原でも名人と呼ばれ、手作業が国家試験になった際の最初の合格者でもあり、現在は技術の継承に力を入れています。
蒸す(むす)

「蒸し」の工程も蒲鉾作りには重要な工程で、これによっても蒲鉾の出来は大きく左右されます。
丸うの蒲鉾は2段階の蒸し工程を取り入れており、1次蒸し(坐りとも言う)と2次蒸しでは、温度も時間も違います。それによって魚肉は次第に白味を増し、しなやかな弾力のある小田原蒲鉾になっていきます。
昔は木製のせいろを使用して蒸していましたが、現在ではオートメーション化されています。
冷ます(さます)

蒸し上がった蒲鉾は、すぐに冷やされることで表面がツルリとしたきれいな蒲鉾に仕上がります。
昔は冷水に浸けていましたが、現在では蒸し器からそのまま冷却器に流れるようになっており、-20℃の冷気を吹き付けて冷やしています。
包む(つつむ)

程よく冷やされた蒲鉾は、その後自動包装機により包装されて出てきます。現在はオートメーションにより、板付けから包装まで人の手に触れることなく衛生的な製品管理がされています。
包装された蒲鉾は、再度冷蔵保管され、中心温度が十分に下がるまで約18時間冷やされて、小田原蒲鉾の完成となります。

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